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zoom RSS 中国 今年の大学替え玉受験 潜入記事

<<   作成日時 : 2015/06/14 16:22   >>

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大学受験を終えた学生たちの写真を新聞で見た。記念写真を撮りあったり、花束を受け取ったり、どの子も嬉しそうにしている。ご苦労様でした。
新京報には「混雑する地下鉄駅では受験票を持っている受験生を優先」「受験会場(中国では高校校舎が充てられる)に臨時の駐車スペースを設けた」「保護者待機所を作って飲料水や新聞やうちわを提供」「試験期間中は近隣の工事を中止」「受験票(コピー可)を持っている自動車に対し軽微な交通違反は大目に見た(たぶん路駐なんかが許される)」「通信機器によるカンニングを防ぐため電波の専門家に巡回させた」「受験会場の警備は武装警察が行った」「解答用紙の運搬はパトカーに護送させた」等いろんな話が載っていた。
また、受験直前の最後の授業では「学校を掃除した」「先生に感謝を述べた」「クラスでお菓子を持ち寄って歓談した」「先生から熱い激励の言葉をもらった」という話が紹介されており、教科書をびりびり破いてばら撒く儀式については載ってなかった。
………
「原计划2013年举行的第五次中日财长对话于6月6日上午在北京钓鱼台国宾馆重启,中国财政部长楼继伟和日本副首相兼财务大臣麻生太郎共同主持了对话。此次对话的举行,被外界视为中日关系转暖的积极表现」といった記事もいいのだけど、もっと気になったのは「高考移民(内蒙古・新疆・青海など合格ラインの低い省で受験するパターンと、北京・上海・天津など有名大学があり募集枠が広い省で受験するパターンがある)」や「南昌市高考替考」の話題のほうだった。

替え玉受験は毎年恒例であり今更驚かない。例えば昨年は河南省の不正事件。受験規則に違反した受験生165名のうち替え玉行為による違反が127名だった。

今年話題になったのは、江西省南昌市で起きた替え玉事件。南方都市报が報道した「记者卧底替考组织参加高考曝光跨省团伙」というニュース。記者であることを伏せて犯罪組織に潜入し実際に替え玉行為に加担して証拠を掴んで暴露する、とはかなりインパクトがある。卧底ってまるで间谍电视剧の世界じゃないか。

この記者は潜入取材をするために不正入試犯罪組織の一味に加わり、受験生に成り済まして試験会場にもぐりこんだ。どうやって成り済ましたのかと言うと、犯罪組織の上層部が用意した替え玉要員の顔写真つきの偽の身份证や准考证を提示して、入場時のチェックをすり抜けるという方法。
記者が替え玉要員の一人に聞いた話:この組織は全く存在しない人物の学歴・身分証・受験票などを作り出せる。
この記者の感想:渡された身份证と准考证はよく見れば不備があることがわかるほどのクオリティだった。もし試験場に身份证を識別できる機器が備わっていたらアウトだったのではないか。

十数名いた替え玉要員の多くが湖北省内の複数の有名大学に在籍している学生たちだった。そのうち約6名が南昌第二高校の学生として南昌第十高校で受験するよう指示を受けていた。記者が受けた指示は南昌第一高校の試験場で受験するようにというものだった。
そしてこの記者は実際に試験場に潜り込み语文の試験を受けた。答案用紙に記入した内容は、自分が替え玉であることを明かし、この答案用紙を無効にしてほしいということと、関連部門による介入調査を求めるというものだった。試験終了5分前に监考老师に発見され、終了とともに連れ出された。そして自分が記者であることを明かした。
記者はこれら偽造のデータが実際に江西教育考试院に登録されていることを確認したうえで、南昌市の警察に通報した。

中国では学歴情報は厳しく管理されているし、身份证・准考证の発行も簡単にできることではない。これは単に身份证を偽造する話では済まない。教育システムに登録されている実際の学歴や身分に触れることができる者が関係していると思われるからだ。

替え玉受験は毎年起こる。つまり替え玉受験を許容してしまう地方が実際に存在しているということを示している。これは亡羊补牢に等しい。どこに抜け道があるのか調べ、内部のシステムをより堅牢なものにするしかない。国家級の主管部門が介入し、責任の所在をはっきりさせるしかない。

教育部はすでに江西省教育厅と省教育考试院に詳しく調査をするように指示を出した。また公安部も当該地方の公安機関が公安部指導のもとしっかり調査するようにと指示を出した。

●どうやって江西省教育考试院の受験登録システムに入り込んだのか。3つのパターンが考えられる。
@高校卒業生および同等の学力がある者が出願する場合。一般的には高校が纏めて申し込む。教師が行うため問題は発生しにくい。ただ一部の民办学校では管理が甘いとも言われ、犯罪組織は学校職員に金品で取り入り不正を働かせる可能性がある。
A社会人の出願。2001年から出願条件が緩和され、受験生の年齢や結婚の有無を問わなくなった。修士や博士でも情報不足により出願手順が通れば受験資格が得られる。社会人情報の真贋選別は難しい。
B外省籍労働者の子女が出願する場合。江西省では規定に符合する外省籍労働者の子女が江西省内の高校に一年以上在籍し学籍を取得しているのであれば、その学籍地(または住所)のある県・区での出願を認めている。
教育考试部門の職員は、受験者の出願情報は市県の審査を受けてから省の考试院システムに登録されることになっているため、こういうことになるのはどこかに隠れた問題が存在しているに違いないと話す。

●なぜ偽造書類で試験場に入れたのか。
新京報の取材によると、当時语文の試験は実施時間の30分前から入場ができた。空港の安全検査のように全身のスキャナーチェックをするとき、横に立っている先生が受験票と身分証を目視確認していた。身分証鑑別機や指紋認証機は使われなかった。
教育部の説明によると、中国では各地の状況が異なるため、チェック体制も各地で異なるという。河南省など一部の省市区ではすでに指紋認証機や虹彩認証機を導入している。江西省も二代身份证(ICが組み込まれている)が導入されているはずだが、すべての受験生が検査を受けて入場しているとは言えない。

受験の不正行為に加担した大学生は《普通高等学校学生管理规定》により退学処分にされる。犯罪行為に対しては司法機関により刑事責任を追究される。
替え玉を依頼した受験生に対しては、今回の試験結果を一律取消とし、大学・短大・夜間大学・通信大学・職業大学などの受験資格を1〜3年与えない処分をする。その処分内容は档案に記載される。
また教育部はこの件に対し、受験体制の管理の不備や違反行為が見つかった場合は厳しい処分を下すと発表している。

●法による取り締まりについて。
1995年制定の《教育法》では「对在国家教育考试中作弊的行为,由教育行政部门宣布考试无效,对直接负责的主管人员和其他直接责任人员,依法给予行政处分。」とあり厳しいものではなかったため歯止めにならなかった。
2012年教育部が改正した《国家教育考试违规处理办法》は大学受験の不正行為に対する処罰の直接的根拠となった。第6条から第17条にかけてカンニング行為と法的責任について規定されている。これは当事者を主に教師と学生としたもので政纪处分(公務員と党員対象の処分)になっていた。ただ犯罪を構成する場合は法により刑事責任を追究するとあり、刑事責任を追究する場合は《刑法》に基づくと明記された。
最近の大学受験不正行為事件には伪造证件罪・非法获取国家秘密罪・非法使用窃听窃照专用器材罪・聚众扰乱社会秩序罪などが適用されている。これら罪名では不正行為の根源に大きなダメージを与えることができない。
海外の制裁規則はとても厳しい。アメリカではTOEFLなどの全国性统一考试でカンニングを行った者に対し危害国家安全罪として3年以上の有期懲役と罰金を科す。イギリスでは2009年に大学入学英语测试で替え玉を働いた者が逮捕され、懲役6か月の後に国外追放する判決が出たことがある。最近ではアメリカの検察がアメリカの大学入試で不正を働いた中国学生15名を起訴した。被告人15名の罪名は合谋・伪造外国护照・邮寄通信欺诈だった。
現在中国で審議されているのは《刑法修正案(九)草案》。大学受験の不正行為を働く犯罪組織や替え玉人員に対する刑罰も含まれており、具体的には考试作弊犯罪として组织考生作弊罪と代替他人或者让他人代替自己参加考试罪が加えられることになる。カンニング機材を提供したりまたは何らかの幇助を行ったり、試験問題や答案を違法販売・提供したり、組織でカンニングを働いたりした場合、最高で7年の有期懲役となる。
この刑法が成立すれば、替え玉要員・受験生・保護者・犯罪団・試験監督職員・その他かかわった人物、受験関連組織、不正行為を画策した行為に対し、抑止力が大いに働くに違いない。もちろん導入されて見ないとわからない部分もある。社会的立場を守られがちな教師や生徒、そして保護者にどこまで司法の手がまわるのか、試される時は近い。
以上最近の新京報より。
………
必死に頑張っている受験生がいる一方で不正入学してしまう学生がごく少数だろうけどいるのだから、ひどい話だと思う。
この記者はそういった替え玉問題の闇を暴きたくてやったのだと思う。犯罪組織はすでに警察に捕まったというからそれはよかった。きっと教育部もシステムの在り方を再検討するに違いない。
だけどこの記者、危ない目に遭わなかったんだろうか。偽造の身分証を使って実際に替え玉受験に行ったのだから処分とか刑罰の対象になるんじゃないだろうか。ほかの受験生の迷惑になる可能性は考えなかったんだろうか。その後どうなったとかどうやって犯罪集団に潜入したのか知りたいのだけど、新京報には出てないので南方都市报を読めばいいのかもしれない。
こちら:http://epaper.oeeee.com/epaper/A/html/2015-06/14/node_2731.htm
………
追加。
新京報に載っていた替え玉になってお金を稼ぐ方法。
小广告宣传/口口相传→QQ群建立联系→试题测试→QQ沟通后购买机票→前往目的地→第一次见接应者→拿到身份证和准考证→参加考试/临时替换→收款
替え玉要員の報酬は约有几万元。
元締めの収入は一年で一两百万(“XX全国考试联盟”という組織で、500名の替え玉要員を抱えている)。
http://epaper.bjnews.com.cn/html/2015-06/11/content_581711.htm?div=-1
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