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zoom RSS 中国 主要河川の抗生物質残留濃度 水道水と抗生物質

<<   作成日時 : 2015/02/05 15:03   >>

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去年年末に「水道水から抗生物質が出た」という新京報の見出しをみて、これは大変なことになったって思った。やっぱ中国は危険なんじゃないのって思った。
この報道は中央テレビの番組「焦点訪談」が発端だった。

記事をたどって読んで見た。どうやら今すぐなにがどうなるというほどの量ではないと言う。ただ、抗生物質の影響には分からない部分もあるため、このまま野放しにせず、対策を講じなければならないという話の流れになっていた。

12月26日。
中央テレビが報道したのは「南京の水道水から抗生物質検出」「主要河川の水と都市水道水から抗生物質が検出された」「南京城建集团は水道水の水質は基準を満たしていると言っているが、その基準には抗生物質の検査指標が含まれていない」という内容だった。
10月末〜11月初旬にかけてテレビ記者と研究者が共同で、東北地方・華北地方・華東地方などに行って、飲用水の水源や排水溝、製薬会社・畜産場・養鶏場など周辺で水を採取し、それを実験室に持ち帰り検査をしたところ、どの水からも抗生物質が検出されたことが明らかになった。
そのうち沈阳抗生素厂付近の排水溝からは、6-アミノペニシラン酸が178 ng/Lが検出された。また、アンピシリンとアモキシシリンの数値も100 ng/L以上出た。
中国の主要河川である海河・长江河口・黄浦江・珠江・辽河などの地点すべてで抗生物質が検出されていて、その中でも、珠江广州側の抗生物質汚染度が非常に高かった。典型的な抗生物質、例えばエリスロマイシンは460ng/L、スルファジアジンは209ng/L、スルファメタジンは184ng/Lであった。この数値は欧米先進国河川の100ng/L以下という数値を大きく超えている。
都市用飲用水源地としてよく河川の水が使われている。事実、一般家庭の飲用水からも抗生物質が検出された。南京市鼓楼区にある住宅の水道水を分析したところ、アモキシシリン8 ng/Lと6-アミノペニシラン酸19 ng/Lが検出された。
抗生物質が大量に水道水に混入すれば人体に影響が出る。WHOが2015年発表した「抗菌剤耐性:発生動向調査の国際的報告」では、人体が7種の抗生物質に耐性ができているという事実と、それに関連する7種の細菌が、血液感染(敗血症)・下痢・肺炎・尿路感染・淋病といった一般的で深刻な病気の原因を引き起こすことを挙げている。また、抗生物質の耐性は世界の危機であり、この危機は80年代エイズ感染よりも深刻だと指摘している。
水道水から抗生物質が検出されたことに対し南京市城建集团は、権威ある機関の検査を受けた結果、この水質は「国家生活饮用水水质标准の指標106項目」に合格していると発表した(ただし、この指標にはもともと抗生物質の検査指標がない)。
南京水务集团は南京市全域の水道水に含まれる抗生物質について権威ある機関へ調査を依頼しており、結果が出次第公表すると言っている。


12月27日。
このたび中央テレビの記者と専門研究機関が行った我が国の地表水調査の結果、検出されたという抗生物質の量には驚くばかりである。南京では水道水からも検出された。南京水务集团は「国家生活饮用水水质标准には抗生物質の指標がないため、当方には抗生物質を検査する設備と機器がない」と回答した。また、潜入取材により「山东鲁抗医药」という企業が抗生物質汚染水を京杭大运河へ大量に流していたことが明るみになった。その濃度は自然水の10000倍あった。
今年《科学通报》でも指摘されていたが、中国の地表水からは68種ほどの抗生物質が検出されている。場所によってはその残留濃度が1ℓ当たり数百ナノグラムにもなっており(発展途上国の残留程度は1ℓ当たり20ナノグラム)、抗生物質の種類によっては珠江・黄浦江などから100%の確率で検出されている。
抗生物質濫用問題は我が国の医療界に存在する大きな問題だ。中国における抗生物質の一人当たり年間消費量は138グラム前後で、アメリカの10倍に相当する。
また養殖業(畜産養鶏に加え養殖漁業もたぶん含むと思うけど)においても濫用されている。我が国で毎年生産される抗生物質の原料は約21万トンで、その半分近くが養殖業で使われる。家畜に使う抗生物質の量は治療のための需要量を大きく超えている。大量の抗生物質が連鎖を経て環境中に排出され飲用水に混入し安全を脅かす。
抗生物質が水源を汚染している状況は深刻だが、もっと深刻なことは対策が空白状態になったままであることだ。南京水务部门が言う通り、国家標準がないから検査が行われない。抗生物質入り水道水には見えない危険が潜んでいるにもかかわらず、基準に合格した水としてまかり通る。鲁抗医药など抗生物質を生産する企業の排水が厳しい制限を受けることもない。養殖業で無制限に使われても追及される例はほとんどない。公共衛生の安全責任を放棄する無防備ぶりが目立つ。
汚水処理の工程において残留抗生物質除去は世界的技術でも難しい。よって使用する側が抑制するしかない。欧米先進国では家畜・養鶏業に対する制限をどんどん厳しくしている。2006年EUは飼料に成長促進添加物と抗生物質を混ぜることを全面禁止した。アメリカは2014年から3年間飼料に疾病予防のための抗生物質を使用するのを禁止した。
我が国がまずやるべきことは抗生物質汚染水源の現状を全面的に調べ上げることと、水に含まれる残留抗生物質が環境と人々の健康に与えるリスクを研究すること、そして医療界での濫用、期限切れ薬品の回収処理メカニズムの確立を含む対策を講じることだ。養殖業に対し厳格な使用規範を作り、抗生物質使用に替わる方法を考えることだ。製薬会社を厳しく監督し、飲用水の水質管理をしっかり行うことだ。社会的リスクを回避するため積極的な政策を進めること、それが政府の果たす責任である。

12月27日。
抗生物質の汚染水をこっそり排水する、その濃度は自然水の一万倍にもなる…。「山东鲁抗医药」の事件により環境管理と汚染水処理問題が注目されている。長期にわたって抗生物質が自然水に混じっていたことや、人体に何らかの危害が及ぶかもしれない問題が挙げられた。ではなぜ汚水が垂れ流され続けたのか。企業は管理データをどのように誤魔化したのだろうか。
@抗生物質入りの水はどう影響する?
我が国は抗生物質の生産・消費大国である。毎年約1300種の化学原料薬品及び化粧品が生産され、そのうち抗生物質及び、医薬品や化粧品等のパーソナルケア製品(PPCPs)の年間生産量は3.3万トン以上になる。我が国の薬品生産量の70%が抗生物質であるのに対し、西側諸国では30%。我が国の地表水には68種の抗生物質が含まれているほか、90種の非抗生物質医薬品も検出されている。
自然界に排出された抗生物質は消滅するのだろうか。天津开发区にある原料薬品公司の研究者によると、それは分子結合によって異なるという。結合が弱いものなら空気に触れるうちに徐々に変質し分解していくが、安定した結合であれば長期間存在し続けるのだそうだ。また、我が国の抗生物質製薬企業が排出する汚水に対し専門的検査や処置は行われていないそうだ。「行っているのはCODやNH3-N等の処理です」とのこと。
水に抗生物質が含まれているとは何を意味するのか。ネットでは「川の水を飲んで医者いらず」と皮肉られているが軽口で済む問題だろうか。人体への影響は?
微博で認証を受けている江苏环境信息中心主任の何氏の説明によれば、水道の抗生物質を8 ng/L(1g=10億ng)で計算した場合、毎日200tコップで10杯飲んで1日2ℓ、年間約750ℓ、10万年かけて10万トン飲んだとしても、摂取する抗生物質は0.5gだけという答えになる。「これは単なる計算で、科学的ではありませんが、分かりやすいでしょう」と何氏は電話で話している。
山东大学药学院の専門家は、抗生物質は“生物活性物质”であるから、できるだけ水の中に存在させないようにすべきであると言っている。だが非常に少量であれば大きな危害をもたらすことはないとも言っている。
山东大学环境科学与工程学院の张教授が、比較的高い量の抗生物質が水に含まれていた場合、微生物の耐性を高めてしまう可能性がある、と発言していることは注目すべきだ。
A抗生物質はなぜ水質管理の範疇に含まれていないのだろうか?
环保部门の説明によると、抗生物質検査は环保部门の測定指標に含まれていない。関係者の話でも、現在环保部门では抗生物質排出に関する明確な基準がないとのこと。この問題は新しい問題であると同時に昔から存在していた問題でもあった。
我が国の水汚染物排出標準には综合污染物排放标准と特殊行业的行业标准があるが、これらは主に排出限度数値を規定したものであり、環境影響には対応していない。例えば《地表水环境质量标准》にある基準項目109項の中に抗生物質は載っていない。
また、环保部公式HPによると、2008年8月1日から始まった《化学合成类制药工业水污染物排放标准》で定められた基準にはPH、色、浮遊物、CODなど25の指標があるが、抗生物質排出規制は入っていない。
山东大学环境科学与工程学院の教授、张氏の話によると、我が国の汚水処理場で検査するのはCOD・NH3-N・重金属・総リン・全窒素など主要汚染物質。排出口に付けられる機器もそれらに対応したものであり、微量レベルである抗生物質の量の変化は反映されない。水に含まれる抗生物質についてもっと重点的に研究すべきだと张氏は語っている。
B汚水企業のデータはどのようにごまかされるのか?
2008年4月より山东省环境自动监控システムが稼働し始め、重点企業の汚染物質排出及び水質・大気環境に対する24時間観測管理が行われていた。それが2012年から第三機関に依頼するようになった。「山东鲁抗」汚水事件には、その第三機関が示すデータに改ざんがあったのではないだろうか。山东省环保厅は25日通过微博の公式アカウント“山东环境”では、調査はすでに始まっており結果が出次第公表するとしている。
この事件により“上有政策,下有对策”が明るみになった。2013年に山東省で違法行為が見つかった企業は17社。そのうち12社がソフトのパラメータを変えて偽データをねつ造する手法、残り5社は観測する機器を壊したり水を稀釈する装置を付けておいて誤魔化す手法であった。これら案件のうち一部は司法機関に移して処理されている。

12月29日。
細菌の耐性と環境中に残留する抗生物質には深い繋がりがある。危惧されるのは生物多様性と自然に変化が現れること。しかしその変化はゆっくり進むため人はなかなか気付かない。最近河川と水道水から“大量の抗生物質が見つかった”ニュースが流れ、多くの人々が不安を感じるようになった。製薬会社による汚染が明るみになったことで、人々は水質基準や排水基準に疑問を感じている。
これに対し専門家は、水道水から抗生物質が検出されたことで恐れ慌てることはないと言っている。理由は、
@水道水から検出されたアモキシシリンは8 ng/Lで、この濃度は水道水を毎日10杯10万年間飲んでもたった0.8g摂取したのと同量だから。
A自然界に残留する抗生物質が細菌の耐性をもたらすかもしれないが、薬剤耐性と抗生物質の量との相応関係をはっきりさせるすべがない。“リスクは存在するが、被害の事実は確認されていない”から。
B抗生物質は分解され、自然界において安全レベルの濃度に抑えられるから。
これら説明で安心した人も多いだろうか。しかし、はっきり言えることは、人類の活動が抗生物質の長期使用と乱用を引き起こし、自然界の抗生物質残留を深刻化させる。リスクを知って人類は危機感を感じるのである。
WHOが2014年4月30日に発表した《抗菌素耐药:全球监测报告》によって、抗生物質の脅威は深刻であり、これは未来に対する予測ではなく、すでに地球上のあらゆる場所で起こっている現実であり、国籍や年齢を問わず誰にでも影響があるものなのだとわかる。114の国家と地区の調査により、どこにおいても耐性が存在していることが分かっている。血液感染(敗血症)・下痢・肺炎・尿路感染・淋病といった一般的で深刻な病気に対し、7種の異なる細菌が耐性を持っている。細菌の耐性は当然ながら抗生物質の大量濫用が関係する。世界の養殖業において中国は最も多量の抗生物質を使っている国であり、医療でも抗生物質を多く用いる国である。土壌や各種水源に残留していることは疑問の余地もない。そしてその量は使用制限をかけている国とレベルが違う。発展途上国と比べても地表水抗生物質濃度が20ナノグラムであるのに対し、中国の一部地方では数百ナノグラムもある。
環境中の抗生物質残留量と抗生物質耐性において、まだ定量に関する具体的研究結果が示されていないが、残留と細菌耐性との関係を離して考えることはできない。
高濃度で大量の残留抗生物質に接触すれば、細菌は生存本能により耐性を持つ。細菌の耐性は一種の水平移動によりほかの細菌に伝播される。このような遺伝子交換が細菌の生存能力を強力なものにするだけでなく、ほかの細菌へ迅速に伝播させることができる。
水道水から検出された残留量は非常に少量であるから、飲んだからとてすぐ健康被害がでることはない。しかし中国の自然環境で残留量が増えていることを警鐘としてとらえねばならない。養殖業と医療界が抗生物質を大量に使用したことで飲用水を汚染したことと、細菌の耐性が知らぬうちに強くなっていることを示している。
このため、人々は病気の時さらに多量の抗生物質を使うことになるだけでなく、感染を抑制するためにより新しい抗生物質を使わねばならなくなる。これは人類に対する一種の危害である。今後訪れるかもしれない巨大な危険に対し行動をとらないのであれば、中国と世界は「抗生物質が効かなくなる日」を迎え、今まで治療が可能だった感染や軽微な怪我でも簡単に命を失う。
また、危惧されるのは生物多様性と自然に変化が現れること。しかしその変化はゆっくり進むため人はなかなか気付かない。
飲み水から残留抗生物質がでたからといって恐れ慌てる必要はない。しかし軽視しては将来もっと大きな恐怖になるばかりか、収拾のつかない局面を迎えるだろう。
よって、飲用水に残留する抗生物質基準値の制定及び製薬企業の汚水排出監督管理が急務である。根源から抑制しないと根本的解決にならない。すでに対策を講じた国家もある。アメリカは2014年から畜産・養鶏業の抗生物質使用を制限している。イギリスでは医療行為の抗生物質制限を実施しており、不適当な投薬に対し、処罰を科したり医師免許をはく奪することになっている。中国も急がないと大変なことになる。

1月5日。
2014年12月25日中央テレビの番組《被滥用的抗生素》にて、に山东鲁抗医药股份有限公司が大量の抗生物質汚染水を排出していたことが明るみになった。また第三機関と手を組み排水データをねつ造していたことも分かった。环保部门は操業歴史の長いこの国営製薬企業の調査を始めている。
2015年1月1日から新しい環境保護法が施行される。旧環境保護法では汚染排出企業に対する罰金は100万元であり、処罰する回数も一度に限られていた。しかし新しい法律による罰金は“按日计罚”である。処罰を受けてもまだ改まらない場合は罰金が毎日上昇するように計算され、その処罰に上限を設けない。また基準値を超えた企業に対し、环保部门は減産もしくは停止を直接求めることができる…。

……
阿莫西林(アモキシシリン)ってすごく“眼熟”な気がする。亭主が持っていたような気がする。
10万年飲んで何グラムって話を含め専門家の話に少し違いがあるようだし、記事の内容も知りたいことをズバリ書いてあるわけでもないのだけど、難しい話だからこれ以上あまり考えないようにする。中国では主要河川のすべてから抗生物質が出てるって話だから、北京の川もきっと出るだろう。北京の水道水については記事で触れてないので具体的なことは分からない。
ところで日本の河川水に抗生物質の残留がないのかどうかというと、やっぱりあるそうだ。WHOの指摘通り世界的な問題なんだ。
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