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zoom RSS 新京報 日・中・韓平和絵本「へいわってどんなこと?」「ぼくのこえがきこえますか」

<<   作成日時 : 2013/08/19 23:17   >>

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新京報では週一で本の紹介をやっている。8月17日の新京報に写真付きで紹介されていた絵本は、田島征三氏の《你能听见我的声音吗?》「ぼくのこえがきこえますか」だった。

この絵本はちょっと珍しい。何が珍しいかと言うと、“祈愿和平——中韩日共创绘本系列”と銘打った、つまり三か国の出版社が共同で手掛けた、という絵本だから。具体的にどういうことかと言うと、それぞれの国で、それぞれの言語で、12冊の絵本を刊行しあったのだそうだ。
日本では「日・中・韓平和絵本」として、童心社が出版している。(中国側は译林出版社、韓国側はサゲジョル出版社)
童心社のHP:
http://www.doshinsha.co.jp/55/heiwaehon/index.html

以下、新京報より。長いので適当に端折りながら大体の内容をメモする。(かささぎの日本語と中国語のレベルはしょぼいので、興味ある人は原文を)
………

中国で、児童書に詳しい李一慢氏と袁晓峰氏の意見。
イチ押しは《和平是什么》「へいわってどんなこと?」(浜田桂子 作)。それから《非武装地带的春天》「非武装地帯に春がくると」(韓国 イ・オクベ 作)の評価も高かった。理由は子供たちに平和について考えてもらうことができるからとか、戦争というものは普通の生活を簡単に壊してしまうということを伝えているから、など。

児童文学評論家の刘绪原氏の話。
この絵本の企画を発案したのは日本側だったと聞いています。絵本には“关于日本军国主义的反省”で満たされていると感心しました。またいくらか疑問も感じています。それは「戦争と平和という大きなテーマを子供たちがどれだけわかってくれるだろうか」ということです。
絵本というものは3種類、つまり“薬”と“コーラ”と“果物”の3つに分類することができます。“薬”絵本とは問題を解決し正しい価値観を育てるもので、“コーラ”絵本とは市場に迎合したもので、“果物”絵本とは良質な創造力を生み出すものです。特に“果物”絵本の場合ですが、“種”と“時間”と“適した温度”が必要になります。
戦争をテーマにした絵本なら中国でも多く出版されています。例えば《汉娜的手提箱》「ハンナのかばん」(アウシュビッツで生涯を終えたユダヤ人少女の話)は子供たちに人気です。この「日・中・韓平和絵本」は“薬”絵本と“果物”絵本の中間に位置していると言えましょう。

日本からやってきた中西文纪子さんは蒲蒲兰绘本馆(書店を展開する企業らしい。北京のお店は建外SOHO西区13号楼に。日本のポプラ社の子会社)の編集者で、この三か国共同プロジェクトの責任者でもある。その中西さんの話。
各国それぞれの作家には切り口に違いがありますが、どの本からも普遍性を表現しようと努力がにじみ出ています。たとえば中国の絵本作家・姚红さんが書いた《迷戏》「京劇がきえた日」は、単なる京劇の話ではなく、素晴らしい文化が戦争によって壊されてしまったことを描いています。子供に“楽しく”見てもらう絵本としてはお薦め本にはならないでしょうが、例えば大人だって腹を抱えて笑い転げる映画を観ることもあれば、うまく言葉にできないような、時間とともに理解できるような映画を観ることもあるでしょう。子供達にもそんな本が必要ではないかと考えています。
子供達にも理解する力は備わっています。例えば日本の作家の浜田桂子さんが絵本「へいわってどんなこと?」を創作するときのことです。子供たちには戦争の話が唐突過ぎてきつすぎるのではないかと考え、当初は控えめな言葉で平和の概念を表現しようとしました。しかし話し合いを重ねていくうちに(この本は日本、韓国、中国の作家が連帯で作ったものだった)、子供たちの理解能力と、戦争に対する一人一人の責任とをないがしろにしているのではないかと思うようになったのです。そこで最終的には“不打仗,不扔炸弹,不破坏房屋和城镇”『せんそうをしない。ばくだんなんかおとさない。いえやまちをはかいしない。』というストレートな表現に改めました。韓国の作家が付け加えてほしいと求めた“做了错事,就说对不起”『わるいことをしてしまったときはごめんなさいってあやまる。』という一文は歴史に対する隠れたメッセージであり、更に“不赞同的事,就算一个人也敢说不。”『いやなことはいやだって、ひとりでもいけんがいえる。』、“信什么神,信不信神,都没有人怪你”『どんなかみさまをしんじてもかみさまをしんじなくてもだれかにおこられたりしない。』とも書いてあります。この本には言論の自由と宗教の自由を尊重する態度が示されており、人々の意識を高めることで、絵本には更に大きな普遍的価値が伴うのです。

絵本がもたらす影響が喜ばしいこともある。昨年秋から今年春にかけ「京劇がきえた日」の原画および中国絵本作家6人による作品が日本の絵本美術館で展示された。当時中国国内では激しい反日感情が湧き上っていて、日本でも関心を集めた。その美術館のゲストブックには“日本给中国带来的灾害会一直留在中国人的心底吧……如何才能实现和平的世界?我重新想到每一个人都要思考和行动。绘画给人的力量还是很了不起!”と書かれていた。歴史の教科書には「何年何月何日に戦争が起こった」の一言だけだが、絵本を通じ、平和な生活が壊されてしまう戦争を直視することで、来館者たちは戦争の罪悪を深く実感することができるのである。
(中略)
児童書に長年携わってきた中西さん。ここ数年で中国の親たちが我が子に絵本が必要かどうか迷っていた段階(昔中国にはいわゆる絵本が非常に少なかった)から、どのように与えどのように読ませたらいいかと考える段階に移行してきたことを実感しているそうだ。今では企業の幹部でも、絵本に描かれたメッセージを読み取り知恵を学ぶようになった。

児童書に詳しい李一慢氏によると読書にはコツがあるという。どんな絵本を選ぶか、それは子供の成長度と理解力で決定する。もし年のいかない幼い子であれば、興味をひくものから読み始め、かつその段階をしばらく続ける。ある程度大きくなっている子であれば、興味をひくものから読み始めるが、その後はすぐに死や孤独や戦争を取り上げた絵本を与えてよいのだそうだ。
http://epaper.bjnews.com.cn/html/2013-08/17/content_458913.htm?div=-1

………
中国語で「絵本huiben」ということ、最近知ったばかりだった。昔は児童書コーナーを探しても、ダサい挿絵のご本ばっかで、すてきな絵本なんて売ってなかった。百度の説明によると「绘本其实就是图画书,为了避免与图书混淆,后来才习惯使用这个由日本传入的名词」とあり、日本語をそのまま輸入した言葉なのだそうだ。

それにしても、絵本を“果物”に例えたのが面白かった。時間と温度の問題はどうにもできないところがあるが、とりあえずは種を蒔いてみる。そんな考え方でいいんじゃないだろうか。こういう試みがあったってこと、もっとニュースで取り上げてもいいと思う。三か国合同読書会とか若い人同士でやればいいのになあ。
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