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zoom RSS 日本軍占領期の北京の通貨 法幣 聨銀券 通貨戦

<<   作成日時 : 2012/02/08 00:11   >>

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「四世同堂」の35章。
「常二爷刚一进西直门,他就被日本兵拦住了…警察用很低的声音,在老人(常二爺のこと)耳边说,不准用咱们的钱啦,一律用它们的!带着咱们的钱,有罪!」
…今まで使えていたお金が使えなくなった、ってどういうこと?

「禁止使用法币可使他(瑞宣のこと)揪心,他自己没有银行存款,用不着到银行去调换伪币,可是他觉得好像有一条绳子紧紧的勒在他与一切人的脖子上。日本人收法币去套换外汇,同时只用些纸来欺骗大家」
…「法币」は使用禁止となり「伪币」を使うことになった、日本人は「法币」を回収して外貨に換えた、ってどういうこと?

56章「徐州成了南北分界的界限,华北的伪钞过不去徐州,南京的伪币也带不过来」
…華北で流通していたお金が徐州で使えなくて、南京のお金が北京では使えない、ってどういうこと?

「法幣」って何だっけ。一瞬フランスのお金かと思ったが全然違った。
百度百科の説明:
中华民国时期国民政府发行的货币。1935年11月4日,规定以中央银行、中国银行、交通银行三家银行(后揄チ中国农民银行)发行的钞票为法币,禁止白银流通,发行国家信用法定货币,取代银本位的银圆。1948年8月19日被金圆券替代。
紙幣の写真はこちら。
http://baike.baidu.com/view/34016.htm
ウィキペディアはこちら。:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%95%E5%B9%A3

………
日中戦争の特徴のひとつに「通貨戦」がある。
どういうことかというと、当時日軍は自分たちが必要な物資を確保するため(そして相手に渡さないため)、物資を争奪しなくてはならなかった。争奪するためには資金が必要だった。それで、中国の通貨である「法幣」を駆逐して、自分たちの通貨を強制的に流通させた。

盧溝橋事件後日軍は華北地区の大部分を占領した。華北地方の金融を我がものにするため、1938年2月11日に中華民国臨時政府の財務総署の汪時mを総裁に、中国聨合準備銀行が設立された。総行は北平に、弁事処は天津・青島・済南・開封・太原・徐州・山海関・唐山・石門・臨汾・運城・新郷・煙台・海州・潞安・龍口・威海衛・秦皇島・宿県・淮陰・東京などに、省金庫代弁処は保定に置かれた。

この銀行の資本は、中華民国臨時政府が日本興業銀行・横浜正金銀行・朝鮮銀行から借入を受けて出資する形がとられた。また中国銀行・交通銀行・大陸銀行・金城銀行・中南銀行・河北銀行・冀東銀行も強制的に出資させられた。

この中国聨合準備銀行が発行した紙幣を「聨銀券」という。老舎が「偽幣」と呼んでいるのはこの「聯銀券」のことだった。
紙幣には第一版から、第四版まである。種類はこちらに詳しい。
http://baike.baidu.com/view/2298507.htm

どうやって「法幣」を駆逐させたかというと、「旧貨幣整理弁法」という法律を作って、使用を禁じたり他銀行発行紙幣との換金を禁止した。
(1939年3月11日に中国・中央・交通・農民各銀行券の流通を禁止し中国連合準備銀行券との兌換を強制)
ただ、華北でも農村部では国民政府の力が強く「聨銀券」は浸透しなかった。
華中・上海では、事変直後は円紙幣、37年11月以降は「軍票」を使用した。
また華北・華中の共産党辺区においては、法幣を裏づけした「辺区券」が流通した。
汪南京政権の支配地では40年12月にできた中央儲備銀行が「儲備券」を発行した。

調べてみて、当時の中国にはいろんな種類のお金が流通していたことが分かった。「通貨戦」で勝つために日本側はいろんな手立てを講じたんだろうけど、一般市民には迷惑千万だったに違いない。例えば南の人が北京に旅行に行くとき、同じ国内なのにいちいち両替をしないといけなかったわけなんだから。

小説の中では、北京郊外に住んでいて事情を知らない常二爺が、西直門をくぐった途端に酷い目に遭ってしまう話なのだけど、お金のトラブルに巻き込まれた人ってきっと沢山いたんじゃないかなあと思う。
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人民元・ドル・円 1/5〜中国建国まで
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