中国 宇宙ステーション 長征5号B 火星探査計画

せっかく中国のSF小説を読んだので、中国のロケットの記事を勉強することにした。宇宙ステーション建設に向けて実験機を搭載した新型のロケットを打ち上げたという話。
新京報より大体の内容。
http://epaper.bjnews.com.cn/html/2020-05/06/content_782382.htm?div=-1

5月5日18:00に「长征五号B运载火箭」(長征5号Bという名前のキャリアロケット)が、「新一代载人飞船试验船」(次世代型有人飛行船の実験機)と「柔性充气式货物返回舱试验舱」(ソフトインフレータブル式の回収型荷物補給船の実験機)を搭載して「文昌航天发射场」(海南省)で打ち上げられ、予定通り軌道に乗った。5月6日と8日に実験機を回収する予定。

长征五号シリーズには「长征五号(CZ-5。长五)」と「长征五号B(CZ-5B。长五B)」の二種類がある。本体が直径5mであることと、「大推力液氧液氢发动机(液体酸素と液体水素を燃料にするエンジン)」や「大推力液氧煤油发动机(液体酸素とケロシンを燃料にするエンジン)」技術を備えているところは同じだが、違うところもある。

长五は中高軌道の深宇宙探査用。「“二级半” 火箭」と呼ばれ、ロケットの第一段と第二段とブースターとで構成されている。月や火星を目指す長距離型。
それに対し长五Bは低軌道の宇宙ステーション建設用。中国初の「“一级半”火箭」であり、第一段とブースター4基で構成されている。多段式ロケットにおいて、切り離し作業は複雑で問題が起こりやすい過程の一つであるから、段数が少ない方がリスクが低い。长五Bのメリットは一段で軌道まで飛べること。长五より3m短い。

※多段式ロケットについて。中国ではおしりの方から一级(第一段)、二级(第二段)…と数える。
※ついでに。「长征七号」は宇宙ステーションに物資を補給する「天舟」の打ち上げ用で、「长二F」は宇宙ステーションに宇宙飛行飛行士を運ぶ用。

「新一代载人飞船试验船」(次世代型有人飛行船)について。
「返回舱」と「服务舱」の2つのモジュールで構成。地表から近い軌道までなら一度に6~7人乗せることができる。長さ約9m直径4.5m重量20トン。航天科技集团五院が研究開発した。

中国の宇宙ステーションは2022年前後に建設完了する予定。今回を含め12回の打ち上げが予定されている。今年の3月16日と4月9日に两次失利したが故障原因の究明はほぼ完了。打ち上げ計画には適切な調整が行われる。
宇宙ステーションの建設は3段階構成になっているが、そのうち技術検証段階では天和一号试验核心舱・神舟飞船・天舟飞船などを搭載した长征五号Bの打ち上げを6回計画している。建設段階では问天舱(实验舱)・梦天舱(实验舱)・神舟飞船・天舟飞船の打ち上げを予定している。建設段階で4回飛行するクルーたちはすでに訓練を始めている。バックアップクルーの3回目の選出は7月頃に完了予定。

※「柔性充气式货物返回舱试验舱」に関して、6日異常が起こったという記事が出てきたが、現在分析中とのことでよくわからなかった。
※その後「新一代载人飞船试验船」は5月8日に「东风着陆场」に帰還し、5月15日に北京に移送、5月29日に「新一代载人飞船试验船返回舱开舱仪式」を開いて中に入れてあった巴基斯坦国旗・阿根廷国旗・陶瓷材料3D打印装置・农作物、中草药等种子などを回収した。
……………
中国の火星探査の話題。
http://epaper.bjnews.com.cn/html/2020-04/25/content_781875.htm?div=-1
中国の惑星探査計画の名称が“天问系列”に、火星探査計画の名称が“天问一号”に決まった。屈原の长诗《天问》に由来する。

火星探査計画「天问一号」は7月に開始。目的は火星の周回、着陸、調査探索。
7月に「海南文昌发射场」で长征五号遥四运载火箭を打ち上げる予定。
※「遥四」は第4号機という意味。东风导弹開発の流れによりロケットにも遥(遠隔という意味)の字が使われるようになったという。
火星探査の難易度は月探査より難しい。まず距離が違う。月までなら平均38万kmだが、火星までは近くて5500万km、遠いと3憶~4億㎞。パリでゴルフボールを打ち上げて東京でホールインさせるほどの難しさ。
「天问一号」は、2022年に延期された欧洲・俄罗斯共同のExoMars火星漫游车(エクソマーズローバー)、アメリカの“毅力号”火星车(火星探査ローバーPerseverance)、阿联酋(UAE)の“希望”火星探测器(火星探査機HOPE)と共に火星探索ブームを起こすだろう。

中国が2018年に発表した計画では、2020年7月に火星探测器を打ち上げ、10か月の飛行を経て2021年に火星に到着させることになっている。
その次の計画(第二次火星探测)は2028年ごろに行うもので、火星の土を地球に持ち帰る計画になっている。 
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