夏休み 2019

今年の夏休み、インコは一週間だけ帰って来た。
左手を骨折していた。
「鎖巻いているわけじゃないから」と言うが、ギプスで固めた拳はやっぱ中二病っぽい。というか逞しさが強調されて格闘家みたい。

毎度のことだが、インコは用事をぎっちり入れているので、一緒にお出かけできる時間は一日しかなかった。
どこに行こうかいろいろ考えたのだけど、一人では楽しめなさそうなところとして、六本木ヒルズの進撃の巨人展と、秋葉原のメイドカフェの同行をお願いした。エヴァンゲリオンのTシャツで行くって言うので二度頼んで勘弁してもらった。

進撃のほうは体感型と聞いたのでどんな感じかと期待したが、ちょっと想像とは違った。だけど、かささぎは今まで漫画の原画展というものを見たことがなかったのでとても感動した。あんな精緻なものだとは知らなかった。それを月に40何枚も画くのだそうで、プロってすごいと思った。
ただ、期待していたインコがあまりストーリーをよくわかっておらず、解説してくれなかった。逆にかささぎのほうがアニメを見ている分、もうちょっと理解しているべきじゃないの、何でわかんないのとインコは不満げだった。すまん。実は録画はしていたけど怖くてちゃんと見てなかったんだ。

メイドカフェについてはかささぎは事前に調べていた。料金がはっきりしていない店もあれば、ちゃんと時間ごとに教えてくれるわかりやすい店もあるということと、秋葉原の観光案内で配っている地図に載っているお店は安心だってことはわかっていた。
で、本当は有名なカリスマメイドのいるお店に入りたかったのだけど、非常階段まで列があふれるほど混んでいたので諦めた。
そんなとき、インコがもう時間だからと、かささぎを置いていこうとする(インコはこの日新宿で演劇を見ることになっていた)。そして「メイドカフェくらい一人で入れないでどうする」と容赦なく言い放つ。
ということで、かささぎはほかの店に行って、一人で体験してきた。
店の半分は外国人客だった。飲み物を注文したあと、英語なら「デリシャスデリシャスもえもえきゅん」、日本語なら「おいしくなあれもえもえきゅん」というおまじないを言うことになっている。美味しいジュースにありつきたいなら、手でハートを作ってご唱和しなくてはいけない。1時間座っていて良いのだけど、45分で帰って来た。最後まで粘れなかったのは、脳内の魔法が早めに解けてしまったから。
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以上、夏休みのお遊び部分を書いてみたが、インコは自分の進路を真剣に考え始めた。迷ったり悩んだりした分、納得できる結論に至れたらいいなと思う。道筋が見つかればいいな。諦めずにあがいてほしい。