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zoom RSS 中国 「巴鉄」 巨大な空中鉄道バス 中国の理財

<<   作成日時 : 2016/08/28 12:53   >>

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「巴铁」が気になる。検索すると「中国与巴基斯坦友好关系的标志词」って出てくるが、それじゃない。

北京科博会(毎年5月北京で開かれる)で今年初めてその模型がお披露目され話題になっていたという、あれのこと。一度に乗客1200〜1400人を運ぶことができ、交通渋滞を解消してくれる夢のような乗り物と言われるあれのこと。
http://finance.sina.com.cn/roll/2016-05-19/doc-ifxskpkx7475156.shtml

で、実物模型车の走行公開が秦皇岛北戴河区の实验基地で行われ、ニュースになって一気に世間の注目を浴びたっていう、あれのこと。

それが「巴铁」。「空中巴士」とか「立体快巴型轻轨铁路」と説明される、つまりバスと電車が融合した立体型の乗り物。日本では「超巨大バス」とか「空中鉄道バス」って説明されているようだ。

かささぎは日本のニュースで見た。見た目の立派さにくぎ付けになった。まるで巨大なイトマキエイが腹の下に小さな魚たちを従えてるみたい。ああ乗ってみたい!って思った。

最近はすっかり雲行きが怪しい。どうしちゃったの。

検索してみた。6月下旬の記事で、すでに“不靠谱?”と指摘されている。
その理由は、今年4月北戴河区政府のHPで「この夏全長2qの試験エリアが出来上がる」と公表していたが、その後巴铁科技公司のHPで「試験コースが1q」という話になっていて、さらに記者が現地取材して見せてもらったものがたった300mしかなく、その実情について北戴河区政府も説明できなかったから。
この記事が指摘する5つの疑問について。@歩道橋や立体交差道路でどうするのか。A交差点を通るとき下に自動車がいたら危なくて曲がれないのでは。B1200人分の重量と車体自身の重量を合わせれば100トン超え(列車に相当する重さ)、橋上で巴铁どうしが擦れ違うとき、橋は耐えられるのか。C車長60mの巨大な車体ではカーブを曲がれないのでは。D事故や災害の時、高さ2mの位置にいる乗客1200名が安全に避難できるのか。
この乗り物を発明したのは总工程师の宋有洲氏。2008年末に路上空間を利用する“宽体高架电车”を考え付き、国家专利を取得した。その後2015年宋氏とP2P(人人贷、个人与个人间的小额借贷交易)で理財を行う华赢集团とで巴铁科技公司を作っている。
http://auto.qq.com/a/20160627/027680.htm

…………
新京報でどう報道されているかというと。
8月3日の記事。路上テストが行われたという内容。
中国独自の設計と研究により全てにおいて独自の知識財産権を持つ巴铁1号试验车が8月2日に河北秦皇岛北戴河区で路上テストを行った。この巴铁は都市幹線道路の路上空間を利用することを考えて作られた。車体下部の空間は車高2m以下の車両が通行することができる。定員300人。

8月5日の記事。法律に符合していないという内容。
制動距離と安定性から考えると高速走行は適さない。交通渋滞を解消できるという話は現実的でない。
中国の《城市道路工程设计规范》(CJJ37-2012)では一般道路の高さ制限は4.5mと規定されており、また幹線道路の橋下空間の高さ制限は4.2mと規定されている。巴铁试验车の車高は4.8mなので、このままだと実際の道路は走れないことになる。都市交通の現状は複雑であることや、インフラや法規に制限があるため、“巴铁”の導入は各方面に影響が出てしまう。
昨年12月30日、巴铁科技公司は河南省周口市政府と合作协议を調印、周口市に“巴铁”研发・产业基地を作ることになっている。
今年4月22日、巴铁科技公司は天津市河北区政府と战略合作协议を調印している。
北京の门头沟区にもかつて“巴铁”導入計画があったとされるが、区側は否定してる。

8月8日の記事。計画通りにプロジェクトが進んでいないという内容。
巴铁1号の试验车が河北秦皇岛で综合实验を行ったというニュースで、疑問がわき上がっている。一つが技術的なもので、もう一つが資金問題である。その資金問題とは、河南周口市の研发生产基地のこと。現地に100億元投資され、研究開発や車両1000台の生産が行われることになっている。実際、今年7月に着工式が賑やかに執り行われた。だがその現場は今も草ぼうぼう石ころだらけで羊が放牧されている有様、実際はなんの工事も始まっていない。土地の確保、環境の許認可など各種手続きがなされておらず、2017年に巴铁を運行するという計画は疑問視されている。

8月8日の記事。华赢凯来の資金集めがおかしいという内容。
巴铁の背後で資金集めする华赢凯来がめちゃくちゃだ。巴铁の名目で融資を募っているが、借款方と担保方が同一人物で操作されている。巴铁は試験段階なのに、融资方の华赢凯来は全国に分公司を百か所作って資金集めをしている。

8月12日の記事。巴铁の着想はアメリカ人が先だという内容。
中国で巴铁の話題で盛り上がっている中、一つの情報が流れた。それはアメリカ人の克雷格·霍吉特と莱斯特·沃克という人(二人とも当時イェール大学を卒業したばかりだった)が1969年にこの巴铁に似た構想の乗り物を発表していたという事実だった。この乗り物はLandlinerと名付けられたものだった。
新京報はこのLandlinerを設計した二人のアメリカ人“美国巴铁之父”に取材した。
・47年前二人でLandlinerを設計し、建築会社と共同で博覧会に参加したことがある。Landlinerでアトランタからボストンまで主要都市をつなぐ計画だった。だが1970年ニクソン大統領に否定され、また大衆の支持も得られなかった。
・Landlinerは特許を取らなかった。1969年当時、このアイデアはあまりにも奇怪だった。
・アメリカ人は交通にあまり興味を持たない。政府の協力もなく、資金集めのルートもなく、現実化することはできなかった。
・Landlinerを走らせるためには科学的な計画が必要だ。道路は障害が少ない場所を選ぶか、もしくはLandliner用のレールを敷設してから幹線道路を建設するべきだ。
  
8月22日の記事。巴铁は詐欺だという内容。
“巴铁神话”欺骗了多少投资者。
巴铁は以前にも行政处罚を受けている北京华赢凯来资产管理有限公司が運用している。この会社は“政府-私人合作(PPP)工程”の名目で資金集めをしている。多額の損失を出しているのにそれを隠して多くの理財顧問を擁し借贷(P2P)サイトや実店舗を立ち上げ、年利12%-16%を謳って数百億元の資金を集めた。
ここ数年、“互联网金融”というものが今までの金融監督管理の隙間をつき、また“金融监管者”の容認を得て発展していた。
银监会はP2Pなどの互联网金融企业に対し検査と監督管理を行い、公安部门もこれら理财公司の不法資金集めに規制を加え、ウソのプロジェクトを立ち上げ資金集めする者に対し“涉嫌集资诈骗罪”の罪名で刑事立案するべきだ。

8月22日の記事。資金集めを担当している华赢凯来とは。
巴铁のプロジェクトを資金で支えるはずの北京华赢凯来资产管理有限公司が、実際はいい加減な資金集めをしていたことが明らかになった。
この华赢凯来公司という会社は地方のプロジェクトを成立させる会社で、政府“PPP工程”の名目で資金を集めていた。そのプロジェクトのなかには巴铁と同様、機能していないものや、資金回収で困難を期し、損失を出しているものがある。その損失を华赢凯来公司は傘下である少なくとも3つのP2Pサイトを使って、理財商品を扱う実店舗から顧客を集めて12〜16%の利子をうたって資金集めを大規模に行っていた。
巴铁は华赢凯来公司が今年上半期、特に力を入れている理財商品だった。8月3日に巴铁の試運転が注目されると、华赢凯来公司の傘下サイトが、これを数億元動かせる政府プロジェクトとして、顧客を大規模に集め投資を勧めた。
北京東城区にある银河SOHOには金融理财公司が多く集まっている。その中でも昨年引っ越してきた华赢凯来は3万平方米を借りていて(ひと月の賃料は1000万元)羽振りがよいことで有名な会社だった。
ちなみに巴铁の小型模型は银河SOHOのD座3层においてある。
华赢凯来は银河SOHOに总部を置くだけでなく、北京各区に実店舗を100か所、河北、山东、K龙江、吉林、天津、湖北、江苏、深圳などにも分公司や実店舗を持っている。従業員は3800名、理財商品の販売員は1300名いる。华赢凯来の融资规模はすでに100多亿元に達している。
北京市内にある华赢凯来の店舗では巴铁か“政府PPP项目”を売っていた。
华赢凯来の新人教育では「巴铁は华赢凯来が財産権を持つ交通手段で、すでに多くの地方政府と合作协议を結んでおり、将来の投資規模は1300亿元になる」と教えていた。
华赢凯来のファイナンスマネージャーは顧客に対し「ブラジル政府がすでに巴铁を150台注文している。一台3000万元で、当社の純利益は45亿元になる」と説明していた。
また、「巴铁公司は“政府PPP项目”であり、巴铁公司に投資するということは、政府に投資するのと同じという意味だ」と顧客に説明していた。
新京报记者が見つけた店舗用の巴铁説明ビラには「30年以内に二线城市30か所に巴铁项目を立ち上げ、10.8万亿元の収益が出る」と書いてあった。
では、ブラジルが巴铁を買うという話は本当だろうかというと、それは真っ赤なウソである。
では、多くの地方政府と契約を結んだという話は本当だろうかというと、河南周口市の場合、工事が一切行われていない。
8月3日に巴铁が北戴河火车站近くの富民路でお披露目された件では、「旅游项目として500m道路使用権を借りた契約が交わされているだけであり、契約期間が過ぎると巴铁公司が道路を原状回復し返還することになっている」ことが分かっている。
华赢凯来は、巴铁基金を天尔元丰(基金编码S65396)と天尔益通(基金编码S67628)の2期に分けて投資を始めたとしている。だが、中国证券投资基金业协会によると、この2つの基金が登録している投資領域は巴铁ではない。実は2つとも別会社に向けられたものであった。

もう飽きた。疲れた。新京報にたくさん記事が出ているので興味ある人はそちらを。
http://epaper.bjnews.com.cn/html/2016-08/05/content_646994.htm?div=-1
http://epaper.bjnews.com.cn/html/2016-08/05/content_647000.htm?div=2
http://epaper.bjnews.com.cn/html/2016-08/22/content_649046.htm?div=-1
http://epaper.bjnews.com.cn/html/2016-08/22/content_649065.htm?div=-1
http://epaper.bjnews.com.cn/html/2016-08/22/content_649092.htm?div=-1
…………

絡んでくる会社が多すぎること、理財システムが複雑なこと、金額が大きいことから、かささぎには理解不可能だった。
中国ってマンション買って株買ってって、“理財する”のが当たり前になってる。仕事中でもバンバン投資会社に電話している人よくいるし。大学生も株を買って学費の足しにするのだってラジオで言ってたし。投資話が身近なお国柄なのだけど、事情に疎いかささぎのような人間には怖い世界だ。巴铁の開発会社に最初っから騙す気持ちがあったのか不明だけど、現実的にはやっぱ無理そうだし、資金集めの会社の勧誘セリフはいい加減だったわけだし、怪しい話には近づかないに限ると思った。
実際に投資をした人たち、お金どうなるのかなあ。
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