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zoom RSS 北京の暖房 石炭をやめるために 熱電中心(コージェネレーション施設)

<<   作成日時 : 2014/11/24 10:44   >>

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●石景山区の努力
2013年のデータによると石景山区の年間石炭燃焼量は約538万トンで北京市全体の四分の一も占めている。それで石景山区は燃やす石炭を217.5万トン以上減らす努力をすること、「西北热电中心」の建設を急ぐとともに、石炭火力発電所2か所を閉鎖する計画を打ち出していた。2015年までに企業4社の熱供給ボイラの燃料を石炭からクリーンエネルギーに切り替える計画もある。さらに2016年までには石景山区を“无煤区”にする(企業以外でも、一般家庭において電気や天然ガスを使うようにし、昔ながらの“小煤炉”と呼ばれる練炭や石炭を燃料とする炉の使用をやめる)。北京市全体では燃焼石炭を1300万トン減らすことになっているが、石景山区がその半分近くの537.6万トン減らす計画もある。

●東城区の練炭工場の話
2013年11月、东城区の「琉璃井煤厂」は練炭製造を終了した。北京市政府が公布した“清洁空气行动计划”により、2015年末までに北京市中心部の无煤化(昔ながらの平屋住宅の練炭暖房を電気暖房に変える)を実施するという政策に従ったものだった。
「琉璃井煤厂」では毎年冬の暖房用の練炭を冬が終わるころから7月まで生産していた。一番忙しいときは機械2台をフル稼働して一日で60トン(4.8万個)作っていた。
8、90年代、前东城区と崇文区には販売所が40カ所以上あり、毎年30万トン以上売り上げがあった。
ちなみに2014年北京市はさらに範囲を広げ、五环路内にある練炭製造販売所すべてを閉鎖することにしている。北京中心区において練炭がいるときは郊外区(県)の練炭工場で成型したものを運び込むことになる。

●昌平区の天然ガス使用
昌平区にある「永安热力有限公司科技园区供热厂」は2013年石炭燃焼ボイラ6基を解体し翌年から40T/hの天然ガス燃焼ボイラを新たに稼働させた。石炭ボイラの総効率が68%だったのに対し天然ガスは95%前後と効率が良い。会社ではこの改造工事に1.5亿元かけた。燃料コストで比べると天然ガスは石炭の2倍もかかる。よって供暖费(スチーム暖房を受ける時の暖房費)を1u19元から30元に値上した。
昌平区では台所の天然ガス化、ガスの配管、古い家屋からの移転や新築工事等の政策を進めながら、3年かけて農村地区のガス化を11.32万トン規模に広げる。
例えば、马池口镇辛店村では523戸の家庭が配管工事を受け、壁掛け式ガスボイラを使って暖を取るようになった。この村では壁掛け式ガスボイラ費用の10%だけを個人負担すればいいことになっている。結果、練炭・石炭の使用量が約2000トン減少した。
辛店村のとある村人の話:家は120uの広さで、毎年暖房用に5500元分の石炭を買っていた。天然ガスに変えたところ、1日40元はかかっていない。冬の間、4か月で大体4500元ぐらいかかるとみている。寒い日にはもっと温度を上げるだろうから、もう少しかかるかもしれないが、それでも費用は大体同じぐらいで済むのではないだろうか。石炭は買いに行ったりくべたりする手間がかかる分、ガスのほうが便利ですよ」

●西城区の電気暖房
西城区は北京市で電化導入した最初の区の一つ。2013年末までに14万戸が練炭・石炭の生活から電化生活に切り替えており、昔ながらの平屋住宅での電化率は9割に達した。北京市全体では電化予定住宅が26万戸あるなか、半分が工事を終えていることになる。西城区は2015年までに完全な“无煤化”を目指す。
2013年、西城区では2.35万戸が練炭・石炭で暖房していた。ひと冬一軒当たり1トンの石炭・練炭を使うとして、区全体では2万トン以上の練炭・石炭が燃やされていた計算になる。2015年までには残る住宅の電化を進めてゆく。
昔ながらの平屋住宅は気密性が低く暖房効率が悪いため、西城区の什刹海や陶然亭など3か所において試験的に壁の保温工事を行った。この工事費は政府が負担したが、今後広めてゆく場合、政府が一部援助するだろう。
柳荫社区のとある住民の話:家で使っている暖房機は3200ワット。この地区(電化導入地区)に設定された夜間の電気料金は1kWhあたり0.3元だが、1kWh0.2元の補助金が出る。夜に暖房機を1kWh分使うなら、かかる費用は0.1元。ひと冬で計算すると約800元になるが、自己負担は300元ちょいだから、練炭より割安ですよ」

●丰台区の熱供給ボイラと北京の計画
北京市の計画では、2017年までにPM2.5を2012年の25%減、つまり55μg/m3前後まで引き下げることになっている。
北京市环保局の話によると、2015年末までに石炭燃焼ボイラが北京市6区から姿を消すという。先ずは「科利源热电厂」、2014年は「高井热厂」と「国华热电厂」、そして2015年は「石景山热电厂」。
北京は14年の努力を経て、2013年現在、厨房で使われる練炭炉4.4万個と石炭ボイラ1.7万台をクリーンエネルギーに替え、“小煤炉”で暖を取っていた20万戸にクリーンエネルギーを導入し、石炭700万トン分を削減している。
例えば、1996年から丰台区で稼働している「翠林锅炉房」は、周辺団地120万uにスチーム暖房を提供してきたが、2013年より天然ガスに切り替えている。黒い煙を吹き出す85mもあった高煙突はなくなり、20mの細煙突に取り換えられた。服は汚れないし鼻は詰まらないし喉は痛くならないと従業員も歓迎している。
2015年末までに北京市6区では20T/h以上の石炭燃焼ボイラ及び分散型石炭燃焼ボイラの燃料をクリーンエネルギーに切り替える。北京市郊外区(県)でも天然ガスが使えるところから徐々に切り替えていく。国家級及び北京市級の工業開発区・園区では必ずクリーンエネルギーに切り替える。

………
●「热电中心」について。
「热电中心」とは、コージェネレーションシステム(熱電併給または熱併給発電とも)、つまりガスタービンを用いて電気と熱の2 種類のエネルギーを供給する施設のこと。

北京には「四大热电中心」と呼ばれる施設があり、それぞれ@东南热电中心(35万kW のガス火力発電ユニット2基とピークロードボイラを有する。熱供給範囲は1200万u。場所は五环路内の高碑店)と、A西南热电中心(东南热电中心と同規模。場所は丰台区草桥村)と、B东北热电中心(35万kW級 のガス火力発電ユニット4基を有する。熱供給範囲は2500万u。場所は朝阳区高安屯)と、C西北热电中心(35万kW 級のガス火力発電ユニット6基を有する。熱供給範囲は3600万uに及ぶ。場所は石景山区高井地区)。

●「西北热电中心」の稼働
先日、11月6日の新京報には、北京最大にして投資額最高のコージェネレーションシステム「西北热电中心」が建設期間28か月をへて、このたび正式稼働を始めたという記事が載った。
「西北热电中心」の発電能力は最大270万kW、年間総発電量120億kWh、北京全体で使う電力の八分の一を担う。また熱供給能力は3600万uで、石景山区から海淀区や西城区までの北京西部地区40万戸の暖房を行う。投資総額は180億元。
35万kW 級のガス火力発電ユニット6基を有し、燃料のガスを通すガス管は16q、蒸気を通すラインは10q、電力ライン106qに達し、220kv変電システムは3基ある。
「西北热电中心」の稼働にともない、石炭を燃料にしていた「高井燃煤热电厂」と「石景山燃煤热电厂」は停止することになる。これで550万トンの石炭が燃やされなくても済むことになり、北京全体で削減しなくてはいけない1300万トンのうち42%を減らすことができる。また一年で亜硫酸ガス3750トンと、窒素酸化物7125トンと、粉じん1125トンの排出が無くなる。
データによると北京では当分の間毎年4000万uずつ建築面積が増える計算で、それにつれて必要電力も毎年約7%ずつ増加する。「北京四大热电中心」の存在は重要であり、次に注目されるのは「东北热电中心」、まずは年末の正常稼働が待ち望まれる。
 

………
●熱供給企業側の努力
毎年冬がやってくると北京の空は灰色から抜け出せない。暖房の季節に青空は望めないのだろうか。北京の多くの熱供給企業は燃料を石炭からガスに代えるなどいろいろな措置を取り、青空を取り戻そうと努力している。
「首华物业公司」が扱っているボイラのうち2万トン以上のボイラには排ガスの余熱回収装置を付け、煙の余熱を利用し、燃料の5%を減らすことができた。
「北京热力集团」は2013年にすべての石炭燃焼ボイラをガス燃焼ボイラに取り換えた。またガス燃焼ボイラから出る窒素酸化物を減らす研究や、低酸素燃焼や中段触媒還元や脱硝装置などを採用した。
「左家庄供热厂」では、ガス燃焼ボイラに脱硝装置・排ガス余熱回収装置・蓄熱材を使った蓄熱や、ソーラーエネルギー・地中熱ヒートポンプシステムなどの技術を動員し、省エネ・CO2排出削減・環境保護・資源の循環利用の体制をとる予定。これが全て整えば毎年の窒素酸化物を61トン減らすことができ、石炭の削減量は163トンになる。
また、今まで燃料にディーゼル油を使っていた一部熱供給設備が、今年からアルコール燃料に切り替えた。それにより0号ディーゼル油の時に比べ、CO排出量は0.00125%に、CO2は0.269%に、窒素酸化物は0.17%、亜硫酸ガスは0.0075%におさえることができる。

この写真は2008年の冬。
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