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zoom RSS 労働教養制度の歴史と廃止 労教と労改の違い

<<   作成日時 : 2013/11/21 01:49   >>

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新聞の大見出しに書かれていた「労教制度の廃止」。五十数年間も続いてきたこの制度が今度の全国人民代表大会常務委員会の宣言を待って正式に廃止されるのだそうだ。

労教って。触れちゃいけないことだろうと思っていた。でもあんなに大きく出てるのだから、ちょっと勉強してみようと思った。

労働教養とは労働教育養成のこと。略して労教。労働教養制度はソ連から導入した制度だったが、中国独特の制度となっている。労働教養は法律条例に依拠しておらず、法律の形式上、刑法で規定する刑罰ではない。それは国務院の労働教養に関する法規に依拠した行政処罰の一種である。法廷を通さず公安機関が罪を定めるもので、犯罪容疑者を最高で4年間“劳教场所(劳教所・劳动教养所・劳动教养管理所のこと)”に収容し、人身自由の制限、強制労働、思想教育等を行う。

労働教養制度の歴史。1950年代に党中央が発動した「“暗藏的反革命分子”を粛清する運動」によって導入されたのが始まりだった。
1955年8月25日、党中央が《关于彻底肃清暗藏的反革命分子的指示》を発表。
1957年8月1日、全国人民代表大会常務委員会第78回会議で《关于劳动教养问题的决定》が発表される。
その後文化大革命期間は暫定的に停止された。
1979年、《关于劳动教养的补充规定》が全国人民代表大会常務委員会で批准、国務院が公布。労働教養期間を1〜3年と明確にした。
1980年、軽微な違法犯罪行為で刑事処罰に至らない場合、必要な人物に対して労働教養に送致すると国務院が通知を出した。
1982年、国務院は公安部の《劳动教养试行办法》を批准、労働教養管理委員会制度が生まれ現在に至る。
1986年の第6期全国人民代表大会常務委員会第17回会議で《治安管理处罚条例》を、1990年12月の第7期全国人民代表大会常務委員会第17回会で《关于禁毒的决定》(一度強制的に薬物をやめさせられながら再度手を出した人を労教送りにできるというもの)を、1991年9月の第7期全国人民代表大会常務委員会第21回会議で《关于严禁卖淫嫖娼的决定》を採択。これら法律により労働教養の対象範囲が定まった。
2000年、《立法法》にて、人身自由を制限する強制措置及び処罰は法律に依って設定されると規定した。これにより労働教養制度を審査するよう求める声が大きくなる。
2005年、全国人民代表大会常務委員会は《违法行为矫治法》草案を審議する予定だったが審議に至らなかった。
2008年3月、全国人民代表大会の議員が労働教養制度の廃除を正式に提案した。提案の内容とは国務院の労働教養に関する行政法規が「憲法」「立法法」「行政処罰法」「治安管理処罰法」に違反するものであるから廃止するべきであるというものだった。
2011年、最高人民裁判所など10部門が4都市に労働教育改革試点を1年の期限付きで作るよう通知を出した。
2012年1月1日、《行政强制法》が発効。第10条に「公民の人身自由を制限する行政強制措置は法律によって設定される」と示した。
2013年1月、全国政法工作会議が労働教養制度の改革を進め、今年中に労働教育制度を停止するように提案した。
2013年11月12日、三中全会で労働教養制度の廃止を決定した。

労働教養に収容される人とは、民政・公安部門により、その地域の機関・団体・企業・学校等の単位または家長・後見人によって申請され、省(区・市)及び大・中都市の人民政府の労働教養管理委員会によって審査・許可された人である。労働教養の期間は大多数が1年で、1年半の場合も少数ある。3年のケースは非常に少ない(必要な時はさらに1年延長)。不服を訴える者は再議申請をすることができ、また、「行政訴訟法」により人民裁判所に行政訴訟を提起することもできる。弁護士による弁護を認める。収容対象者の審査や決定を行う各級の労働教養管理委員会は、法で定められた手続きを順守するものであり、人民検察院の監督を受ける。

労働教養管理所では収容された人に職業技術教育を行う。コンピュータ・裁縫・電気機器修理・大工・料理・理髪・自動車の運転修理などがある。合格すれば証書が発行される。

2008年年末のデータ。当時の労働教養管理所は350か所、26万人を収容していた。
百度百科:http://baike.baidu.com/link?url=ooNZLRaS4Q7aQ3sqP8r2I3ueBkkDlSNKw56ViOjpKZJJrVCKzpertXMAj2-S38K971Pyw-JmPUatR8QiRe7ld6Hru5LBZkQ9k_kV6UvTSx75eMvwfcvEF_USRgfZYCj0tcWTod3RA3mULRaRRWaNI_

………
新京報より。
・正式に廃止されるのはいつ?
三中全会で《决定》が通過したが、中国には“批准を出したところが廃止を決定する”という原則がある。この制度は全国人民代表大会常務委員会が批准したものだから全国人民代表大会常務委員会が廃止の公布をしなければならない。全国人民代表大会常務委員会の会議は年に6回行うのが慣例。本年度最後の会議は12月下旬に行われる。
・労働教育は無くなって終わり?
中国政法大学副校長の話:労働教育制度の弊害は長期に渡るものであり、人権保障・対象の不明確・拡大化・法律的根拠不足などの問題がみられた。廃止は民衆の期待に応えるものだ。
中国犯罪学会副会長の話:労働教育制度の中の合理的で必要な部分は別の法律の中に残すことになる。労働教育の目的は教育であり処罰ではない。労働労働制度が廃止されると、軽微な犯罪または犯罪まで行かない行為、例えばスリ行為とか公共の場所で騒ぎを起こすなどの行為に対して、対処する場所が無くなってしまう。
中国政法大学副校長:麻薬中毒者や常習犯などに対し治安拘留7日間だけでは軽すぎる。安易に社会に戻すわけにはいかないから、教育矯正はするべき。
・現在300か所ほどある労教所はどうなる?
中国犯罪学会副会長:労教所の従事者は薬物依存治療施設に異動させてもいい。研修を行えばいい。
(公安司法部門の話では、現有する労教所から薬物依存治療施設への看板替えが徐々に進んでいるという。今年3月司法部の部務会議で《司法行政机关强制隔离戒毒工作规定》が決定、6月1日より既に実施されている)

………
現在収容されてる人がどうなるのか知りたかったが、新聞記事にはまだ出ていないようだった。

文化大革命の時は労教が停止されていたそうだ。おかしいなあと思ったら、あっちは労改(労働改造)だった。労教と労改、超似てる。でも違うそうだ。
労働改造は刑法に法り法廷で導き出された刑事処罰。(労働教育は治安法に基づき公安が決める行政処罰)
刑が確定したら“监狱(刑務所のこと)”に入る。そこで服役することを労働改造というのだそうだ(犯罪者に対する更正手段とは监管改造・教育改造・劳动改造の3項目)
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