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<<   作成日時 : 2013/01/23 03:54   >>

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この度北京で発生したスモッグは非常に深刻だったのだけど、新聞で大きく取り上げられた理由の一つに新版の国家《環境空気質量標準》に基づいた「空気質量自動観測網」が今年1月1日から正式稼働を始め、観測データが常時公表されるようになったこともあるのではないかと思う。
具体的にどういうことかというと、北京35か所に設置された観測ポイントから亜硫酸ガス・二酸化窒素・一酸化炭素・オゾン・PM10・PM2.5の汚染物質の観測データを集積し、市民は微博などメディアを通じて汚染状況・汚染予報・防備措置を見ることができる。この新システムが始まって早々に起こったのが1月10日の雾霾(スモッグ)だった。日を追うごとに悪化して、AQI値が500になったとか、PM2.5濃度が瞬間値で1立方メートルあたり900マイクログラムになったとか、驚くような数字が新聞に載った。

ネットでいつでも観測数値を見ることができる。「北京环境保护监测中心」で検索するか、アドレスhttp://zx.bjmemc.com.cn/を開く。大気汚染指数が緑〜赤褐色の6段階色別で一目瞭然になっている。実際の汚染物質観測数値もエリア別に載っている。

………
今回のスモッグ汚染の経過。
12日。北京南三環と二環間のPM2.5濃度が一時800μg/m3になった。観測ポイントのうち6か所でAQI値が500に達した。23時には状況がますます悪化、西直門北・南三環・奥体中心の観測ポイントでPM2.5濃度が900μg/m3を超え、特に西直門は993μg/m3を記録した。
この日石家庄・邯郸・邢台などのAQI値も500になっている。天津のスモッグはすでに3日目、武漢のAQI値も300を超えている。
13日。北京初の煙霧のオレンジ警報(煙霧では最高レベルの警報)が発令。北京観測ポイントの半数近くのAQI値が500を示した。某観測ポイントではPM2.5濃度が一時1000μg/m3を超えた。「こうなると砂塵に加え汚染物質が複雑に混じった状況に等しく、人体への危害は大きい」とコメントしたのは中科院大気物理研究所の研究員。
14日。煙霧オレンジ警報は依然解除されず。
15日の夜。3〜4級の北風が吹き北京および周辺地域の汚染物質が拡散し、今回の深刻な汚染は基本的に終結。
16〜17日。大気汚染指数は良(黄)か優(緑)に落ち着いた。

………
スモッグが発生する気象条件。
@横方向の風がなくなる。
都市のビルがどんどん高くなり、風の流れを大幅に弱めてしまう。そのため大気中のエアロゾルの拡散・稀釈が進まない。
A垂直方向に“気温の逆転”が起こる。
上空に逆転層(地表より上空の温度が高い)ができ、まるで蓋をするように都市を覆うため、地表に近い空気やそれに含まれるSPM(浮遊粒子状物質)が拡散しにくくなる。
(※逆転層は特に秋・冬の夜間に風が弱いとき、放射冷却で地表面温度が低下することによって形成されやすい)
B空気中のSPMが増える。
都市人口の増加、工業の発展、自動車の激増、汚染物質排出などがSPMを増やす原因になっている。

………
スモッグが発生する原因。
北京市のPM2.5発生原因のうち、三分の一は北京市内で排出したもので、三分の一が化学反応で、三分の一が外のエリアから入ってきたものといえる。
今回深刻な状況になったのは、12月より低温が続き石炭をたくさん燃やしたことで発生した亜硫酸ガスが大きく関係している。硫酸イオンが大量に発生してしまう。
亜硫酸ガスは非常に小さい粒だが気象条件により空気の湿度が上がると、その水分とくっついて肉眼でも分かるほど大きい粒になり視界を悪くする。また、北京は3方を山に囲まれており地形的にも不利である。南からの弱い気流が汚染物質とともに低地に流れ込んだあと、山肌を這い上ろうとすると、気温が下がって霧を作る。その霧のなかの水滴に自動車の排ガスがくっついて視界を悪くする。そのため交通渋滞が起こり、更に排ガスを増やす悪循環。
最近、北京の南西部・南東部・南部周辺の大気汚染が進んでいる。割と北部の大気は汚染されていないが全体的にみると北京の汚染度を底上げしている。
また、三環路以内の石炭使用量は少ないのだが、四環・五環路あたりは人口が増えていることと、経済的水準が低いため暖を取る方法として石炭を燃やす場合が多いことも関係している。
一般的には、汚染物質排出量・低温による石炭燃焼量・排ガス量が更に増えたとしても普段のPM2.5濃度はそこまで高くならない。しかし悪い気象条件が重なると、PM2.5濃度は急激に上昇し、10〜20倍にまで跳ね上がる。

………
対策。(某学者の意見)
環境税、亜硫酸ガス排出税、窒素酸化物排出税などをかける。電気料金に汚染物質除去費用を上乗せして徴収する。法律でGDPの2〜3%を環境保護に使うと明確に規定して実施する。

………
以上、新京報の関連記事を数日分見てみた。スモッグが発生する気象条件はなんとなく理解できた。
「亜硫酸ガスに水分が付着すると目にも見えるくらいの大きい粒になる」ってところは良く理解できた。実際に夏の北京で見たことがある。日が差し込んでも消えることのない小さな白い粒だった。逃げるわけにもいかないから普通に吸って暮らしていたが、喉になんとなく味を感じるというか違和感はあった。
工場や自動車に制限をかけた話や市民一人一人に協力を呼びかけたことは前回書いた。それは大体わかるのだけど、わからないこともあった。
スモッグを形成するかしないかは別にして、寒い今年は亜硫酸ガスを大量にだしてるってこと?
それから火力発電所の具体的な記事が一つもなかったこと。石炭を一番燃やすのって発電所じゃない?
(北京にはこれだけ発電所がある:http://zhidao.baidu.com/question/106739110.html

ついでにごみ焼却処理施設の事も知りたかったのだけど今回は記事になってなかった。
(北京には顾家庄的顺义区焚烧场と高安屯焚烧场の二か所があるらしい。北京にあるごみ処理場はほとんどが埋め立て(垃圾填埋场)らしい)

1月21日の記事によると北京の常住人口が2069.3万人になったそうだ。
それから北京のセブンイレブンは今現在139店舗あるそうだ(今度大型ショッピングモールの北京凯コmall太阳宫店と北京朝阳大悦城店にも新規で入る予定だそうだ)。

………
2月1日新京報からの内容追加。
1952年のロンドンで発生したスモッグの原因は主に石炭を燃やしたことによるものだった。
ロサンゼルスで発生したのは、主に自動車排ガス汚染による光化学スモッグだった。
今年中国で発生した深刻な煙霧汚染は、ロンドン型スモッグとロス型光化学スモッグの混合体である。
今回の煙霧で一番危険だと思われるのが窒素酸化物である粒状有機物が大量に混じっていること。ロス型光化学スモッグと同様の成分で毒性が強い。ただし1月最初に起こった煙霧には中国北西部から流れ込んだ砂塵が含まれており、砂塵が混じった状態のスモッグは、やはり我が国特有と言える。

伦敦雾霾事件…ロンドンスモッグ事件
光化学烟雾事件…(ロスの)光化学スモッグ事件

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
かささぎ様:
こんにちは。大変勉強になりました。
二環内南西部のわが家は、最悪ってことですね....
期末も終わったし(結果はともかく)、日本に帰ってちょっ
と気分転換しようかと計画調整中です。

ところでセブンイレブンって、西城区には見かけない気がす
るのですが、なぜでしょう?
海淀、朝阳にはたくさんあるのに。
すー
2013/01/24 20:50
すー様:ウチは部活で普段動けないのですが、それでも短い時間を利用して旅行に出ます。そうじゃないと煮詰まってしまいます、娘が。
ご帰国いいですね。いい冬休みになるといいですね。
セブンイレブン、新聞にも海淀区と東城区に多いと書いてました。西城区、私的にはいつまでも垢抜けず昔のまんまでいてほしいです…。
かささぎ
2013/01/25 02:29

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