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zoom RSS 中国 ドラマ 黎明之前 中国人と「さよなら」

<<   作成日時 : 2011/10/27 01:01   >>

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「さよなら」って最近言っていない。「またね」「気をつけてね」「お疲れ様でした」「お先に失礼します」ばかり言ってる気がする。「さよなら」は“永不再见面”な感じで寂しいから言いたくない。できることなら永遠に「またね」“还会再见面”の関係でいたい。

中国でよく耳にする“日本語”にはバカヤロウとかミシミシとかモシモシとかスラスラがあるって書いたことがあるが、もうひとつあったことを思い出した。それが「サヨナラ」。

中国人の友達が気を利かせて「さよなら」って言ってくれるのだけど、それが空港だったりするとすごく困る。なぜならその一言で確実に涙腺が決壊するから。かささぎの弱点。
それから、これはもっと個人的趣味なのだけど、特に中国人男性から「さよなら」って言われると、それが子供であっても年寄りであっても、かささぎは金縛りに遭うような気持ちになる。

………
主人公・刘新杰が「さよなら」って言うたび、弱点を突かれてかささぎはシビレた。
ドラマのこと。題名は「黎明之前」。谍战剧。共産党のスパイの話。

百度の説明はこちら:
http://baike.baidu.com/view/3776532.htm
视频:
http://www.qiyi.com/dianshiju/20101011/n84068.html

舞台は1948年の上海国民政府中央情報第八局という組織。共産党を捕まえるのが仕事。ある日この組織に共産党の“卧底(潜伏スパイ)”が紛れていることが知れる。だけどそのスパイが誰なのか分からない。お互い疑心暗鬼の状態で、表面上は仲良くしながら本当は腹の探り合いをしている関係、“钩心斗角”の状態に陥るのだが、それがかなり面白い。相手を信用させるための手段とか、話のつじつま合わせ方とか、はぐらかし方とか、探り方とか、おとしめ方とか。時々一時停止にして「自分ならここでどうするか」ってシミュレーションするのもかなり楽しい。スパイの練習にもなるし。

なんでスパイを働いていてばれないのか。それは主人公・刘新杰ご当人の努力とそれを支える共産党・地下組織の強い意志の賜物。仲間が一人、また一人と死んでいくさまに鳥肌が立つ。絶望と孤独に打ちひしがれる主人公に本気で同情した。

国民党・情報局局長の潭忠恕と共産党・地下活動員の“水手”段海平の知恵比べも面白い。“摩西行动”と“木马行动”を成功させたい側と、それを潰したい側の戦い。“蒋干盗書”の例えもあるが、容赦のない手段を選ばない駆け引きと騙し合いにはかなり引き込まれた。

局長・潭忠恕を演じた林永健氏。小さな目が売りの三枚目俳優で、春晩の“小品”には欠かせない人物。見る者を抱腹絶倒させる演技はこちらで。
http://ent.cntv.cn/enttv/kuaihuolin/classpage/video/20111025/101216.shtml
ドラマ「金婚」の中では嫁の尻に敷かれる人のいいやさしい夫を演じた。評判が良くてトーク番組に出演したときに「悪役をやりたい」と言っていたからこの「黎明之前」で望みが叶ったかなったことになる。敵役だから今までのイメージとは全く違う演技だったが、とてもよかった。左手で敬礼する場面があったが、おどけたシーンは唯一そこだけ。

潭忠恕の奥さん役の王彤さんも上手かった。かささぎの理想とする奥さん像はあんな感じ。
海清さんは何を演じても上手い女優さんだから今更驚かないけど、本当によかった。
ほかにも八局の“处长”の方々の演技も大変よかった。

主人公・刘新杰を演じた吴秀波氏もはまり役だった。周囲は全部敵という異常な環境の中で、本当の自分を隠し続ける。いい加減な人物を演じ続ける道具として使っていたのが、すっとぼけて言う「さよなら」。さりげなくさらっと言うのに、でもどこかわざとらしく相手を煙に巻くような口調。潜伏者特有の心の壁を感じさせる「さよなら」はとっても深い。
ドラマの最後に局長も「さようなら」って言う。あれも万感の思いが込められた「さようなら」だった。

編集ミスの部分や、ストーリー的に納得できない部分もある。ちらっと検索してみたが、中国人の間でも指摘があがっている(日本人では気がつかないすごくディープな部分)。大量生産が売りの大陸ドラマならではの共通した問題だと思う。
だけど、こんなにも面白くできているのだから、「気にするほどでもない」と軽く流してしまいたい。中国語でも“瑕不掩瑜”と言うし。最後の最後まで丁寧に見たくなる。久しぶりにどっぷりはまったドラマだった。

中国将棋に興味が湧いてきた。難しいのかなあ。
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